研究生としての経験~日本留学から大学院合格までの道のり

学部研究生の江雨伟(こう・うい)です。専攻は社会学です。昨年9月に来日して、大学院進学のために学部の研究生として入学しました。今年2月の大学院入試に合格することができたので、それまでの経験をお伝えしたいと思います。

日本語に対する不安

研究生としての経験を振り返ってみると、最初はみんなの言っていることがよくわからないし、日本語を話すことに不安を感じました。

ただし、そんな不安は簡単に解消されました! 先生も日本の学生たちも優しいからです! わからないことがあればみんな丁寧に説明してくれますので、気楽にコミュニケーションすることができるようになりました。

また、チューター制度があるので、チューターの学部学生の方と一緒に社会学を学ぶことで、日本語能力もアップし、学習上の問題も解決できました。日本語と社会学の勉強にとても役立ちました。

▲写真:ゼミでの「追いコン」の様子。私は左の手前から二人目(掲載の許可をもらいました)。

日本の大学と中国の大学の違い

日本の大学の授業は、少人数のゼミ形式で行うことが多く、大人数での講義がほとんどの中国とは異なります。けれども、色んなゼミや講義に参加できたので、だんだん慣れていきました。

ゼミでは、論文を読んで発表しますが、理解できないところがあっても、グループディスカッションで、みんなと議論し、自分の考えを伝えることで、知識をより深く理解することができました。これを通して、これまで理解できなかった社会学の考え方も理解できるようになりました。

そして、自分と異なる文化の背景を持つ日本の方の考えを聞くことで、自分の視野が広がり、新しい視点を得ました。これにより、日本社会への理解が深まり、中国社会の諸問題を再帰的に認識することもできました。

例えば、日本の大学生は卒業して就職する人が多いです。それに対して、今の中国の大学生の間では大学院に進学することがトレンドになっていますが、準拠集団の影響を受けるなかで、他人と同じことをして自分が本当に何をしたいのかわからない人が多いとも言えると思いました。

個人的には、留学の意義は、自分が所属している集団から脱して、自分のやりたいことを考え直すことにあると思います。

大学院入試対策

研究生も大学の図書館を利用できますので、社会学の勉強と研究計画書の作成を進めるために、自分の興味や関心に関するさまざまな本を借りて読みました。

そして、ゼミでの指導や助言を受けながら、自分の研究計画書を練り直していくなかで、学術的能力が成長していくのを実感しました。チューターも研究計画書のブラッシュアップと面接対策をしてくれました。

これらのサポートを受けることで、大学院入試に合格できました。

研究生としての学びは決して一筋縄ではいかないものでしたが、その分充実感も大きかったです。いろいろなことにチャレンジし、自分の能力を鍛え、新たな知識を得る過程は、私にとって貴重な経験となりました。これからも、社会学の勉強を楽しみにしています。

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