皆さんこんにちは! 「ボーフム便り Hallo aus Bochum!」第7回担当の今川です。先月無事帰国しました。日本に降り立った時の最初の言葉は「暑い。湿度やばい」でした。感動的なコメントを言いたかったのですが無理でした(笑)。8月のドイツはもっと涼しく、カラッとしていて快適なので、その落差が想像以上に大きかったです。
さて最終回となる今回は、留学および留学体験記執筆の総括です。ぜひ最後までご覧ください。
留学のきっかけ
私は幼い頃から海外に興味がありました。英語の授業が好きだったり、塾の先生から留学の経験談を聞いたりしたことが影響していると思います。そして新潟大学に入学し、初修外国語でドイツ語を選択しました。ドイツ語を選んだ理由は2つ。1つは文法や単語が英語に似ていて発音がローマ字読みに近いと知り、挫折しないだろうと思ったからです。
もう1つは漠然としたヨーロッパに行きたいという思いがあったからです。そして2年生の後期にドイツ人留学生とタンデムパートナーになり、留学への興味がさらに高まった一方、ドイツ語が全然話せない自分に絶望しました。その後、ドイツ語の授業や個人での勉強を重ね、ドイツ語検定2級に合格しました。
そして、現地で現地の言葉を話したい、ドイツ語をもっと話せるようになりたい、自分に負荷のかかる環境で生活して強くなりたい、どうせ行くなら四季を体験したい、日本語を学ぶ学生と出会いたいーたくさんの願望が重なって、ルール大学ボーフムに1年間留学することを決めました。
振り返り
留学を終えて、私は人に恵まれているということを改めて実感しました。今までも人生の節目節目で感じてきたことですが、留学中にも何度も思いました。何かあれば助けてくれる人がいるという安心感は、慣れない土地では普段の何倍も大事です。日本からもたくさんの人に支えてもらいました。特に第3回のトラブルについて書いた時には、たくさんの感想と応援の言葉をいただきました。
日本でもドイツでも人に恵まれていて、本当にありがたいと思っています。いろんなことにも挑戦させてもらいました。留学記の執筆もそうですが、実は新潟大学創立75周年記念のタペストリーに、学生の声として私の経験を掲載していただきました。留学したからできたこと、繋がれた人、行けた場所。全てに感謝しています。
ドイツ語話せるようになった?
これは、帰国後いちばん聞かれたことです。きっと皆さんも気になっているのではないでしょうか。結論、留学前と比べたら会話ができるようになりました。具体的には、ドイツ語だけでの会話なんて絶対無理という状態から、ゆっくり簡単な単語で話してくれれば7割分かるという状態になりました。
誤解のないようにお伝えすると、分からないことが多いですし、ペラペラではありません。それでもジェスチャーやスマホでの検索を使って、日本語を知らないドイツ人のご夫妻と長時間会話をしたことがあります。自分はここまでできるようになったのか、と自信になりました。
今後のドイツ語の目標は、いつかCEFR(ヨーロッパ言語共通参照枠)のレベルでC1の試験に合格することと、次回誰かと一緒にドイツに行ったときに安心できる通訳とガイドになることです。大学卒業後は、ドイツ語を使う機会は非常に減ると思いますが、独学で続けていきたいと思います。自分の世界を広げる武器として、一生ドイツ語を磨いていきたいです。
最後に
ここまで読んでくださり、ありがとうございました。留学と留学記の執筆は、非常に多くの方の支えがあって今日までやりきることができました。そして、ここまで読んでくださった皆さんがいて、成り立っています。
この留学記の連載は「読者の皆さんが、ドイツ語やドイツ語圏が好きになると同時に、留学が少しでも身近になりますように」という思いをもって、始めました。私は文章を書くプロではないので、拙い文章であり、読みにくい部分もあったかと思います。まだまだ課題が山積みですが、少しでもドイツや留学に興味をもってもらえていたら幸いです。
今まで本当に、本当にありがとうございました。
ドイツ渡航直前の私へ
今、不安と寂しさでいっぱいだよね。
でも大丈夫。それを乗り越えられる強さが、あなたにはある。
だから、これだけ心に留めておいてほしいな。
自分が自分の一番の味方でいてあげてね。
「なんとかなる」の精神で何事も楽しんでね。
人とのご縁を本当に大切にしてね。
いってらっしゃい。そして、この言葉と一緒に近況報告してね。
Hallo aus Bochum!