「フランス語を学ぶだけでなくフランス文化も味わえる」~新潟大 語学案内 第1弾「フランス語」

人文学部の島守快聡です。私は新潟大学に入学してからフランス語を学んでいます。大学生になって新しい言語を学び始めることは、知らない世界へ冒険することのように感じていましたが、異文化に触れたり、言語に関してさらに関心を持ったりできました。外国語教育の盛んな新潟大学を目指す高校生の方々や別の言語に挑戦しようと考えている学生の方々に参考にしていただければ幸いです。

そもそも「初修外国語科目」とは?

新潟大学人文学部では初修外国語の履修が必須となっています。いくつかコースが提供されている中で人文学部では「インテンシブ」ないしは「スタンダード」を履修することが推奨されています。詳しくは、ドイツ語、フランス語、中国語、朝鮮語、ロシア語には「インテンシブ」がイタリア語、スペイン語には「スタンダード」があります。さらに「初修外国語」の分類には入りませんが英語やラテン語、古代ギリシア語、ヒエログリフ文字、フィリピン語といった科目もあります。

今回の「語学案内 第1弾」ではフランス語(とくにインテンシブコース)を取り上げたいと思います。

「フランス語」の特徴

文字英語と同じアルファベットを使うが、アクサン記号が付くもの(éやâなど)がある
発音綴りは英語と同じでも発音が異なることも。規則を覚えてしまえば簡単に発音できる
単語英語と似ているものもある。名詞は男性形・女性形に分かれている
文法英語と文型はほぼ同じ。文法も英語と対応していることが多い。動詞の活用が複雑
実用性世界の話者数3億人(5位、2021年)フランスだけでなくアフリカやカナダの一部の州で話される

高校までで学んできた英語の知識が役に立つ側面がある反面、名詞の性数や冠詞、動詞の活用など覚えることが英語よりも煩雑している点があります。現在の話者が世界5位ということで、広く話されていることも分かります。少し取っつきやすくなりましたか?

「フランス語・インテンシブ」の学修の流れ

週4回の授業のうち、2回は文法の授業、2回はコミュニケーションの授業になっており、特にコミュニケーションの授業ではネイティブ教員が指導してくれます。1クラス30人程度の少人数で開講されています。文法の授業と会話の授業では若干内容が異なります。

➤ 予習

  • 文法=レジュメに目を通す、文学の教科書の指示範囲を読む、小テストに備える
  • 会話=与えられたテーマに沿って作文してくる

文法の授業は予習をしてこなくても授業にはついていけます。会話の授業は授業中に会話の練習を行うことがあるのであらかじめ作文しておく必要があります。テーマは日常的ですが辞書を使って単語を調べることが多いです。

➤ 授業

  • 文法=発音の練習、文法の解説、練習問題、フランス文学案内、小テスト
  • 会話=ダイアローグの翻訳・音読、表現・単語の学習、例文を用いて会話練習、準備してきた文を使ってペアワーク

発音の練習ですが、フランス語の綴り字と発音の関係を覚えてしまえば、初見の単語も簡単に発音できるようになります。繰り返しトレーニングして身につけます。動詞の活用は複雑なので小テストを通して覚えます。

文法だけでなくフランス文学や文化を学べるのも授業の特徴の一つです。フランス文学で有名な人物と言えば「ヴィクトール・ユゴー」や「ミシェル・ド・モンテーニュ」あたりでしょうか。文法の学習が進むと初級フランス語レベルで文学作品を原文で読む機会もあります。

会話の授業では「Bonjour!」の挨拶から始まり、ネイティブ教員が発音や表現を指導してくれます。ペアワークもあるので楽しい雰囲気で参加できます。

➤ 復習・宿題

  • 文法=練習問題(問題への解答、単語の意味調べ、日本語訳)
  • 会話=教科書の練習問題(リスニングなど)、指定された動画を見て仏作文する

どちらも宿題として練習問題が課されることが多いです。授業の資料や教科書、辞書を参照しながら取り組みます。とても難しい問題が出ることはほぼありませんが、時間はかかるかも。

➤ 試験

  • 文法=筆記試験(授業でやった練習問題が中心)
  • 会話=口頭試験(授業で扱ったテーマでペアで10分間会話)

文法の試験では教科書や辞書の持ち込みは不可です。練習問題を繰り返し演習し、文法を身につけていけば問題ないと思います。会話の試験はこれまで準備してきた文を使って話します。発音や文法、会話の流れで評価されます。テスト前には練習回もあるので安心して臨めました。

➤ その他、特記事項

半年学習すれば仏検5級に、1年間学習すれば仏検3級に合格するレベルまで達することができます。また新潟大学ではフランスにあるナント大学やボルドー大学に交換留学することができます。

左から会話の教科書、文法の教科書、仏和辞典、『フランス文学案内』(岩波文庫)

履修している学生の声を聴いてみました。

➤ 「フランス語・インテンシブ」を履修した理由は何ですか?

  • 心理人間学プログラムを専攻するためにフランス語の履修を勧められていたから
  • 2年時以降哲学を専攻する場合に役立つと思ったから
  • フランスの文化や建築物に興味があったから
  • なんとなく
  • せっかく学ぶのなら世界でも多くの人が話している言語がいいなと思ったからです。

ご覧のように、人文学部の心理・人間学プログラムを2年次以降で専修したい学生はドイツ語またはフランス語の履修が推奨されています。「なんとなく…」で選んだ方もいるそうですが、実際、合格発表してからすぐに外国語を選択しなければならないです。でもこれまでにフランスに少しでも関心を持ったことがあれば、お勧めします!

➤ 「フランス語・インテンシブ」の授業で感じていることはありますか?

  • 一緒にフランスの文化についても学ぶことが多いので興味深い内容が多い。
  • 発音が難しい
  • 難しいと感じることもあるがやりがいのある授業
  • 難易度が高いが、フランス語を全体的に学べることは良い
  • 中学校時代の英語の授業とは異なり、みんなが同じスタートラインから学習を始めるので、のびのびと切磋琢磨しながら学ぶことができる

難しいという声が多いです。難しい中でも、分かったときの達成感や興味関心の広がりに刺激を受けているようです。

➤ 「フランス語・インテンシブ」を受ける前と後で変わったことはありますか?

  • よりフランスの言語や文化に興味を持つようになった
  • 意外にも日常でフランス語が多く見受けられることに気づき、その言葉の意味を理解できるようになった
  • 星の王子さまミュージアムに行ったのですが、その時の入場券に書いてあったフランス語の文の意味が分かり、嬉しかったです
  • 留学して現地の人と会話してみたいと感じた

フランス文化を知れば知るほど奥が深いことに気づきます。また大学の学びだけにとどめず、日常生活に目を向けてフランス語とのかかわりを見つけている方も多いようです。言語を学ぶことで身の回りを新たな視点で見ることができるかもしれません。

参考文献

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