当たり前が異なる世界~ドイツ・ビーレフェルト大学留学報告記

皆さんこんにちは。言語文化学プログラム(英米言語文化)2年の太田周吾です。

私は2025年8月5日から29日までの25日間、ドイツ・ビーレフェルト大学のサマーコースに参加してきました。以下では、私が現地で経験し感じたことを率直に書いています。この報告が少しでも皆様の参考になれば幸いです。

留学を決めた理由

私は初修外国語でドイツ語を選択し学習していく中で、ドイツという国の魅力に惹かれていきました。また、幼少期から海外に興味があり、異文化を経験して視野を広げてみたいという理由から今回の留学を決めました。

英語圏でない国を訪れることに対し、多少不安はありましたが、私の場合は不安よりも好奇心の方が勝っていたため、すぐに行くという決断に至りました。

こういうちょっとした気持ちに真剣に向き合うことが留学といった大きな目標を実現するきっかけになると思います!

サマーコース(大学生活)について

現地では、A2レベル(基礎レベル)の授業を受講しました。内容としては、格変化や代名詞など基本的なものが多かったですが、その日の授業で習ったことをペアワークで実際に使ってみるといった実践的な学習も多かったため、とても楽しくドイツ語を学べたという印象が強いです。

私のコースの先生は英語が分からず、ドイツ語とベトナム語が話せる先生だったため、何とか自分の意見をドイツ語で伝えようと試行錯誤の毎日でした。その分、しっかり相手に伝わった時の嬉しさも大きかったです。

サマーコースには、Exkursion(遠足)が含まれており、私はBonnとMünsterを訪れました。どの都市にも特色が見て取れ、日本とは全く違う建築様式に圧倒されたのを覚えています。特に、Münster ではお祭りのようなものが開催されており、ドイツの雰囲気を肌で感じました。

日本ではあまり教会を見ませんが、ドイツではいろいろな場所に教会があり象徴的な建物になっています。ドイツに行ったら是非教会を訪れてみてください!

大学生活の話で欠かせないのはMensa(学食)です。ドイツの学食はめちゃくちゃおいしかったです。日本と違い、大半のものがビュッフェスタイルのため、自分の好きなものを取ることができます。私は、ほぼ毎日ジャガイモ料理を食べていました。

ビーレフェルト大学は比較的新しい大学のため、とてもきれいで広く、学内にビーチバレー用のコートがいくつかあることを知った時はびっくりしました。

ドイツでの生活

ドイツと日本で違って驚いたことを挙げていきたいと思います。

ドイツについて最初に驚いたことは、ICE(InterCity Express:ドイツの高速鉄道)が想像以上に遅れるということです。前情報である程度の遅延は覚悟していましたが、ドイツ到着後最初の列車は1本目の遅れで乗り換えができず、想定到着時間より2時間近く遅れて大学に到着しました。日本の電車がいかにすごいのかということに改めて気づかされました。

また、飲み物の面でも違いがありました。自動販売機があまりなく、あってもほとんどの場合水は炭酸水でした。お茶が恋しかったです。他には、自転車に乗っている人が日本よりも多いという印象があり、ドイツは環境問題に対して国全体で対策しているような気がしました。

現在は、全体的に物価が高騰しているため、外食をするとすごい金額になるのも海外ならではという感じがしました。どこを切り取ってもドイツと日本の生活は大きな違いがあるため、新たな価値観を持てるようになった気がしています。

また、私はホームステイをして過ごしました。ホストとは生活リズムが異なったため、あまり交流ができませんでしたが、トルコ出身のMitbewohner(ルームメイト)がいたため、ともに料理を作ったり買い物に行ったりと楽しく過ごすことができました。異なる文化を持つ子と共同作業をしたり互いの文化を教えあったりする時間はとても貴重で面白かったです。

まとめ

今回の留学を通じて、私は世界の広さを身をもって体感しました。日本に住んでいては気づけないことも外側の社会から見てみることで、理解できるようになり、当たり前が当たり前ではないということに気づく良い機会でした。

初修外国語を機にその国に興味を持つという人は多いと思います。日本で得られる情報だけではわからない現地の雰囲気や人々の様子など、ぜひ皆さんに体感していただきたいです。知らない場所で知らない人と出会い、生活する。これはとても勇気がいりますが、自分に新たな考えをもたらしてくれます。早め早めの行動が目標をより実現しやすくすると思います。

ドイツに行って、人とつながることがどんなに面白く、興味深いものなのかを再確認することができました。そのつながりは互いに理解しあえる言語があることでより一層深いものになります。拙い言葉でも自分の意見を言葉にしてみるという勇気が相手からの共感を生み、関係を豊かにしていくのだと思います。より一層語学学習に励むきっかけとなったとともに人とのつながりの大切さに気付かせてくれたとても良い経験でした。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。 

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